退職代行のメリットは、弁護士に比べて安い料金で会社を辞められることです。ところが「高額な追加料金が発生した」「基本料金内でやってくれることが少ない」と嘆く人もいることをご存知ですか?
退職代行業者の一般的な料金体系を具体的に解説しながら、一般的な退職代行が基本料金内でやってくれること・気を付けたい有料オプションのそれぞれについて解説します。
退職代行の料金体系
退職代行の料金体系は、弁護士に比べるとはるかにシンプルです。法律事務所に依頼すると「着手金+成功報酬+事務手数料+相談料…」と請求項目が多くなりがちですが、退職代行は着手金に各種料金が含まれていることがほとんどです。
ただ最近では、弁護士が在籍していて退職代行の一部の業務を担当してくれる業者も増えています。そういった業者では料金体系が複雑になって、1件あたりの総額が相場を超える(5万円以上)になることも多いようですね。
各業者の料金体系一覧
退職代行を使った人の体験談をもとに、各業者の料金体系を調べてみました。「追加料金なし」と公式サイトに書かれている業者も多いのですが、アフターサポートの内容&状況しだいでは別途請求される業者が多いようですね。
退職代行各社の料金内訳(依頼する人=正社員の場合) | ||||
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社名 | 請求内容 | 返金保証 | アフターサポート | オプション |
退職代行専門のA社 | 着手金+成功報酬=48,000円 | あり | ①転職先の紹介サービス
②退職届の書き方指導 ③失業保険の受給アドバイス |
なし |
電話代行業のB社 | 着手金+成功報酬=19,000円 | あり | なし | 即日退職希望の場合、別途1万円かかる |
弁護士が在籍するC社 | 着手金:30,000円
成功報酬:最後の給料の10% その他オプション代 |
なし | ①退職届の書き方指導
②失業保険の受給アドバイス(弁護士が実施) ③有休交渉(弁護士が実施) |
①+②…10,000円
③…成功報酬が発生 |
弁護士が立ち上げた退職代行専門業者D | 着手金:50,000円
成功報酬:最後の給料の10%~20% 事務手数料:3,000円 その他オプション代 |
なし | ①転職先の紹介サービス
②退職届の書き方指導 ③失業保険の受給アドバイス(弁護士が実施) ④有休交渉(弁護士が実施) ⑤労災認定サポート(弁護士が実施) |
なし |
A社は大手ですが、手厚すぎず丁度いいサポート内容で費用はやや高額です。退職代行専門業者ではないBだと、即日退職が有料になってしまうのがネックですね。
最近増えているのがCやDといったタイプの業者です。料金が固定されていないので、不安が残ります。
追加料金or有料オプションは必ず確認しよう
退職代行料金に頼んだことを後悔する原因の多くは、追加料金が発生してしまうことです。相談時点で業者にしっかり料金を確認して、説明があいまいで分かりづらいと感じたら依頼を取りやめましょう。一般的な退職代行業者が基本料金内でやってくれることを知ると、自分が依頼しようとする会社が相場に比べて割高か判断することが出来ますよ。
一般的な退職代行業者が料金内でやってくれること
- 相談対応
- 即日退職サービス
- 退職連絡以外の伝言(先輩へのお礼・会社の備品を保管している場所の連絡など)
- 有休消化の可否&最後の給料日の確認代行
上記4つ以外のこと、例えば「退職したあとのことも手伝ってほしい」という場合は、追加で請求される可能性が高いと考えましょう。弁護士や司法書士が代行業務に関わる場合は、基本料金が割高になるか成功報酬が発生してしまいます。
激安業者は有料オプションor違法オプションで高くつくこともあり
1万円から退職代行をやってくれる激安業者だと、基本料金内で出来ることがごく限られています。
特に気になる点は、即日退職が有料オプション化されている業者が多い事です。今日明日にでも会社とスッパリ連絡を断って縁を切りたい状況だと、基本料金内でスピード対応してくれる別の大手業者のほうが、満足できる可能性があります。
非弁行為を有料オプションにしている業者に注意
有休交渉・労災認定・パワハラ損害賠償を代理でやってもらうには、弁護士に依頼して正式に受任契約を結ばなければなりません。
ところが激安業者のなかには、弁護士も司法書士も一切関わっていないにも関わらず「パワハラ退職オプション」といった名目で有料サービスを実施していることがあります。
これは違法行為ですし、最悪のケースだと業者と依頼者の両方が会社に訴えられてしまうこともあります。お金や損害賠償に関する交渉をやりたい場合、法律にかかわる有資格者が在籍している業者かしっかりチェックしておきましょう。
まとめ
一見安く見える業者でも、有料オプションや追加料金のせいで結局高額になってしまうことがあります。依頼する前に慎重に料金体系を確認して、すこしでも納得できない部分があれば他の業者に依頼することも検討しましょう。
料金&合法性の両面で信頼して任せられる業者なら、次の条件が整っています。
- 相談回数に関わらず無料で対応してくれる
- 即日退職を基本料金内でやってくれる
- 伝言や確認事項を無料で引き受けてくれる
- 法律計の有資格者が在籍or監修している
追加料金もいい業者を見極めるバロメーターのひとつです。このサイトはもちろん、いろんなサイトを確認してチェック、参考にしてみてくださいね。